石匠風間ブログ

深谷から箴言

 
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『羊と鋼の森』宮下奈都

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内容(「BOOK」データベースより)
高校生の時、偶然ピアノ調律師の板鳥と出会って以来、調律に魅せられた外村は、念願の調律師として働き始める。ひたすら音と向き合い、人と向き合う外村。個性豊かな先輩たちや双子の姉妹に囲まれながら、調律の森へと深く分け入っていく―。一人の青年が成長する姿を温かく静謐な筆致で描いた感動作。



読書レビューは月の終わりにまとめて、と決めてたのにその決まりを自ら破るのは存外に感動したからです。
すごく共感し心が打ち震えました。
本屋大賞受賞と聞き期待はしていたものの、その期待の斜めを行く素晴らしさでした。

そもそもピアノ調律師って最後の謎職業ですよね、もちろん存在は知ってるけどそれだけで食ってけるのかなって。
ぼくにはピアノの音の善し悪しなどわからないのだけど、でも音に和音にフレーズに心を打たれる場面には強く共感したわけです。

音楽は人生を楽しむためのものだ。決して誰かと競うようなものじゃない、競ったとしても勝負は予め決まっている、楽しんだものの勝ちだ。


こういうのがいいです、まあ下手っぴ擁護が心地良いのかもしれないけど。

明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら厳しく深いものを湛えている文体
夢のように美しいが現実のように確かな文体


これは原民喜という作家からの引用だけど、ゾクゾクきます、このセンスは本物です、久しぶりに本物の作家に出会えた歓びを感じました。

物語自体は大した事件もなくどんでん返しもなく平坦に進むのだけど、こういう静謐な中に実は青白く燃え盛ってるみたいなのがたまらないのだよなあ。早速他の作品もチェックしています。

こういうたまにある感動本との出会いが、素朴なぼくの人生にほんのちょっと彩りを加えてくれてるのだと思うのです。
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